「人形 POUPEES」展

四谷シモンは、2004年、パリ市立アルサンピエール美術館で開催された『人形 POUPEES』展に参加しました。四谷シモンの作品は、展覧会のポスターにも採用されるなど、パリでも大好評でした。ページでは、同展覧会の様子をウェブ上に再現します。



【主催】
パリ市立アル・サン・ピエール美術館 La Halle Saint-Pierre, Paris

【展覧会の主旨】
≪ひたすら幼年時代のシンボルとなってしまうよりもはるかに昔、人間にとってもっとも世俗的な関心の的として人間の形而上学的な苦悩を見つめながら、人形は何世紀にもわたって人間のそばに存在していました。長い間、儀式や魔術のセレモニーと結びつけられ、人形は聖なるものの意志を捉えようとするときに使われる多くのフォームのなかの一つでした。そうした時代が去り、西洋世界の脱聖化のプロセスとともに宗教の文脈から解き放たれ、近代人にとっての人形は、時とともに聖なる領域の外にその占めるべき場所を見出すようになりました。モードを拡めるため、地域や民族のアイデンティティーを確かなものにするために思いつかれながら、人形は世俗化された世界を写し出しています。人形そのものも、そうした世界の社会的、技術的変化に従っているのです。用途が変わってしまったシンボルの受容器となりながらも、人形は、子供の社会化のなかから生まれる作品やアーチストの創造のなかにシンボリックなものを再発見しています。その多様な言語は、二つの世界の有意味な媒体として用いられるという原初的な方向性をつねに保っているのです。すなわち、真実と模倣、動かされるものと不動なもの、玩具とフェティッシュ、聖と俗のあいだの雑種的なオブジェとして、その本性・機能・可能性がもつ多義性のなかだけに人形は身をゆだねるのです。≫ アル・サン・ピエール美術館ディレクター、マルティーヌ・リュザルディ

≪ Bien avant de devenir le symbole exclusif de l’enfance, les poupees ont traverse les siecles aux cotes des hommes, objectivant leurs angoisses metaphysiques comme leurs preoccupations les plus profanes. Longtemps associees a des pratiques rituelles et magiques, elles sont une des multiples formes a travers lesquelles les hommes ont voulu saisir la manifestation du sacre. Puis affranchies du contexte religieux en suivant le processus de desacralisation du monde occidental, les poupees de l’homme moderne ont, avec le temps, trouve leur place hors de l’enceinte consacree. Concues pour diffuser la mode, assurer l’identification regionale ou ethnique elles refletent un monde secularise dont elles suivent les mutations sociales et techniques. Receptacles de symboles desaffectes, elles retrouvent neanmoins toute une symbolique a l’oeuvre dans la socialisation de l’enfant et la creation artistique. Leur langage multiple garde toujours une orientation primordiale, celle de servir d’intermediaire significatif entre deux mondes. Objets hybrides entre le vrai et le simulacre, l’anime et l’inanime, le jouet et le fetiche, le sacre et le profane les poupees ne se livrent que dans l’ambiguite de leur nature, de leur fonctions et de leurs pouvoirs. ≫ Martine Lusardy, Directrice de la Halle Saint-Pierre

【会場】
アル・サン・ピエール美術館(パリ第18区ロンサール通り2番地、TEL=01−42−58−71−89)。
「芸術の都・パリ」のなかでもとりわけさまざまなアーティストが集まることで知られるモンマルトルの丘の麓に位置し、サクレ・クール寺院にもほど近いアル・サン・ピエールは、1868年に建設され19世紀の金属建築の美しいサンプルの一つとして知られる市場を、1986年に美術館に変更・オープンしたパリ市立の新しい美術館です。社会的な価値の定まったアートを展示するのではなく、現代のポップ・アート、ワイルド・アート、アウトサイダー・アート、奇抜なアートを積極的に取り上げ、美術界につねに問題提起しています。

【会期】
2004年1月19日〜7月25日

【展示内容】
第1部:儀式の人形、伝統の人形(1階)
 (ヨーロッパ、アフリカ、アメリカ<ペルーおよびホピス・インディアン>)
第2部:作家による人形(立体、オブジェ、インスタレーションまたは写真による;2階)
 (ミグェル・アマーテMiguel Amate、モートン・バートレットMorton Bartlett、ハンス・ベルメールHans Bellmer、ビリーボーイBilly Boy、ダヴィッド・ドリュティニュスDavid Drutinus、フランシス・マルシャルFrancis Marshall、サラ・ムーンSarah Moon、ミッシェル・ネジャールMichel Nedjar、ルイ・ポンスLouis Pons、オリヴィエ・ルビュファOlivier Rebufa、イザドア・ゼルツァーIsadore Seltzer、シンディ・シャーマンCindy Sherman、アルフレート・シュティーフAlfred Stief他全23名。日本からは、四谷シモンの他、大島和代さんが出展しました。)
※主要作家のプロフィールは、こちらです。

【カタログ】
「人形とは?」という問題にこだわった本として、フランス最大の出版社の一つ、ガリマール社と共同編集されました。
※カタログについての詳細は、こちらです。

【四谷シモンの出展作品】
「木枠で出来た少女」(1981−3年)、「機械仕掛の少女1」(1983年)、「解剖学の少年」(1983年)、「ピグマリオニスム・ナルシシスム」(1998年)と、代表作4点を出展。

【関連ページ】
当サイト管理人如月によるパリ滞在記



『人形 POUPEES』展のスナップ・アルバム

Un rapport en francais de l'exposition : 1

Un rappoart en francais de l'exposition : 2

四谷シモンが参加した展覧会